お札の豆知識

掲載:2019年12月3日

デザイン変更

新紙幣新デザイン紙幣(出典:財務省)

2024年度上期を目途に紙幣のデザインが変更されると今年4月に発表がありました。
参考: 財務省「新しい日本銀行券及び五百円貨幣を発行します」

新たな肖像画として、江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した、3人が選ばれました。

1万円札は実業家の渋沢栄一、5千円札は教育者の津田梅子、千円札は医学者、細菌学者の北里柴三郎にそれぞれ変更されます。

今までの紙幣

利用可能な紙幣現在利用可能な紙幣(出典:日本銀行)

さて、現在、日本で発行されている紙幣は、1万円、5千円、2千円、千円札の4種類ですが、既に発行されなくなった紙幣を併せて使用可能な紙幣が22種類もあることをご存じですか?

最近でもたまに見かける1984年発行開始の福沢諭吉、新渡戸稲造、夏目漱石の旧1万円、5千円、千円札。

見かけることがなくなった聖徳太子の1万円、5千円札。聖徳太子は、千円、百円札にも登場しており、1930年(昭和5年)から1986年(昭和61年)まで約56年間紙幣となっていました

100年以上前に発行された旧紙幣も、今でも額面通り利用することもできます。

また、旧紙幣の中にはプレミアがついているものも数多くあり、中には数万円のプレミアのついたものもあります。

その22種類の中でも、私が個人的に親しみを感じているのは、伊藤博文の千円札です。子供のころのお年玉としてなじみ深く、このお札を見ると今でもうれしく懐かしい気持ちになります。(同世代の方にはおわかりいただけると思いますが。)

それと、もう一つは、通称「大黒札」と呼ばれる米俵に乗った大黒様が描かれている1円札です。

大黒札は、1885年(明治18年)に発行開始となりましたが、当初、偽造防止のために使用された青インクが温泉地等で硫化水素と化学反応を起こして黒色に変化し、逆に偽造が容易になったり、紙質強化のためにこんにゃく粉が混ぜられていたため、ねずみや虫にかじられる被害が多発し、数年後には新しい紙幣に作り変えられたというエピソードがあったようです。

私もまだ実物にはお目にかかったことはありませんが、愛嬌のある福々しい笑顔を見ていると幸せな気分になり、お金がたまりそうな気がしませんか?

新札発行まであと5年。その間にけいしんを含む日本中のATMや自動販売機、紙幣に係る機械が新しく取り替えられたり調整されたりします。

キャッシュレス時代へ向かっている中、日本の最新、最高技術を駆使した新札がどのように出来上がるのか今から楽しみですね。

次回更新予定

次回の掲載予定は2020年1月10日です。

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